
スクラップライブ前、頭の中でシュミレーションをして本番に臨む。舞台前の緊張感のなかでの俺なりの悪あがきをしてみる。みんなそれぞれコンビの中での思い思いのやりかたもあるだろう。自分の出番ギリギリまでネタあわせをするコンビなど。そんな奴らを見ると一気に緊張が上がるわけで。俺もはたからは余裕にみえるだろうが、中身はみんなと一緒。そりゃ緊張するよ。怖くなるよ。こんな俺でもライバルと思ってくれるなら大変光栄なことであるから。
俺にネタのダメだししてくれる後輩。本気で聞いてくるから本気で答える。気を使って言ってくれるなら俺もそうするだろう。
ライブ後の帰り道、一人の少女が話しかけてきた「私、芸人目指してます!」とその子の目は輝いていたね。そんな時も自分にも遠い昔にあったんだろうな。忘れかけていたよ。そしてバイクを置いてある所まで歩いて「スクラップにはまだなりたくない」と自分に言い聞かせる夏の暑くて熱いライブ後の帰り道だったわ。
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